私達人間は、幸せになりたいと思ってしまうので、つらいことや悲しいことを経験したくないと思って、嫌ってしまいがちです。
これは、当たり前のことですよね?
ただ、別の視点でみるとつらいことや悲しいことは、楽しいことや嬉しいことがある限り、なくなりません。
例えば、家族が健康で仲が良くて幸せ。でも、これは、ずっと続かない。無常です。
ですので、いつかは、家族が不健康となり仲が悪くなって不幸せを感じることもあり得ます。
すると、幸せだったのに、不幸せになります。
逆もあります。家族が不健康だし、皆仲が悪かった。でも、家族が元気になって皆仲がよくなる。こういうこともあり得ます。
何が言いたいかというと、どのような感情を経験するかはわからないし、感情を感じることは避けられないということです。
しかし、ネガティブな感情は悪いことばかりではありません。
悲しみやつらさを知っている人は、悲しんでいる人やつらいと思っている人に共感ができるので、その人に寄り添ってその人が立ちなおるきっかけになれます。
仏教で言うところの「慈悲」。これは悲しさやつらさを経験しているからこそ、わかるものです。
かといって、悲しみを感じつらいと感じている人に対して「悪いことじゃない」と言う必要はありません。
そうではなく、それを自ら気づけるように、その人の気持ちに共感し寄り添うだけでいいんです。
それだけで、言葉にして伝えなくても「この悲しみや辛さ悪いことばかりじゃない」ということにその人が気づく瞬間が訪れるはずです。
この場合、雄弁はガラクタ、沈黙は金です(*^o^*)。