私達は、質問に対して必ず答えを導き出そうとします。
これは、癖みたいなものでしょうね。
もちろん、「わからない」こともありますが、これだって「わからない」という答えを導き出しているのですから、同じことです。
同じ問いかけをしても、人により答えが違います。
そして、この答えを見ればその人がどのような人かもわかります。
人生が順風満帆で幸せな人の答えとホームレスをしていて人生をあきらめている人の答えは、まったく違うはずです。
逆に言えば、人生がうまくいっている人が答えるような答えを自然にできるようになっていれば、人生はうまくいっているはずです。
ただし、幸せになろうとして自分に嘘をついて答えてもダメです。なぜなら嘘だって自分ではわかっているから。
他人の嘘は見抜けなくても自分の嘘は見抜けます。
次のような質問があります。
「あなたは幸せですか?」
「それは本当のことでしょうか?」
「あなたがそのように感じるのはなぜだと思いますか?」
これは一例ですがどのような質問をしても結局、「自分を観る」ことになります。
誰もが自分の人生を生きていて自分が主役の映画で演じています。
ところが不思議なことにこの映画は、出演者はもちろん監督や演出、そして観客までもがすべて自分です。
さらに自分だと思っている自分は自分ではありません。また、自分さえも本当はいません。
何もかもが自分ではないのに、ちゃんと「ここにいる」という感覚はあります。
問いかけは本当の自分の正体を知るためのきっかけとなります。