先日のNHK教育の心の時代で放送せれた「仏陀の教えを社会に生かす」。
高野山大学の井上ウィマラさんについて取り上げていました。
井上ウィマラさんは、医療関係者や子育て中の母親などにマインドフルネス瞑想を教えているそうです。
この時、仏陀の教えと心理療法を組み合わせて教えることで、よりわかりやすくなっているそうです。
元々、井上ウィマラさんは出家してミャンマーで修行をするなど20年間僧侶をしてきました。
その後、甥を抱っこしたことが人生の転機となり一般社会で修行をするために、僧侶をやめました。
この放送の中で、井上ウィマラさんは勉強していくなかでどうしても解けないことがあったそうです。
それは、「マインドフルネスの確立に関する教え(Satipatthana-sutta)」の中で、
・自分の呼吸を観察する
・相手の呼吸を観察する
・自分と相手の呼吸を交互に観察する
という教えが書かれていたこと。
実際は自分の呼吸を観察することしか教えられていなかったんです。
なのでこれを解決したいと思いました。でも、無意識の世界に触れるような気がしたんです。
そこで、無意識について仏教瞑想ではどうなっているかを先生に聞いたのですが、先生は
「無意識に関して知らない」
と答えたため、自分で探求しようと思いビルマ(現在のミャンマー)での勉強をやめたそうです。
その後、日本に帰り弟さんが移住するカナダに拠点を移し瞑想を教えてました(34歳)。
そして、ここで心理療法を学んだことで、先ほどの相手の呼吸を観察することについての答えを見つけることができたそうです。
また、その後、還俗(俗世間に戻る)しました(38歳)。そして、結婚し子供も授かり今に至ります。
井上ウィマラさんは、普通の人として行きながら、仏陀の教えを社会に生かすということを自分の生きる道と決めたんでしょうね。
私自身も仏陀の教えだけでなく、心理学とか哲学とかいろんなものをミックスしたものが私自身のベースにあります。
今のような価値感や考え方が多様化するなかで、1つの教えだけに縛られるのではなく、多様性を受け入れるような考え方が心地よいもののように思えます。