昨日、「考えることが苦しみを生み出す」と書きました。
もちろん、考えることがすべて苦しみを生み出すという意味ではなく、思考が苦しみを生み出すことがあるってことです。
人は苦しみますが赤ん坊は苦しみません。
もちろん、赤ちゃんは感情があるので、喜怒哀楽はあります。
ですけど、喜怒哀楽を感じることを拒んで、苦しむってことはありません。
むしろ、感情を多いに感じています。
赤ちゃんでなくても、小さな子供もそうですよね。感受性が激しい。ほぼ右脳だけの世界に生きてます。
ですが、成長するにつれて左脳を使い出します。なぜかというと、言葉(言語)を使い出すから。
感じる世界では、名前は不要な世界ですが、成長するにつれてすべてに言葉を使って名前を付けることで、感じることよりも考えることをするようになります。
そして、左脳がどんどん鍛えられていき、右脳優性から左脳優性になります。
思考することが普通となり、感じることは置き去りにされます。
そして、考えことが苦しみを生み出します。
別に考えることはダメというわけではないですが、使い方を誤ると思考の罠にはまり、思考の奴隷となります。
エックハルトトールさんは、「思考を自分だと思っていることをやめることが悟りへの第一歩」だと語っています。
たぶん、人は思考ばかりしているので思考が自分だと思い込んでしまうのでしょう。ある意味仕方がないことです。
ただ、思考が自分じゃないのかもしれないと疑って実際に確かめてみると、本当に思考が自分じゃないとわかるはずです。
思考がなくなると、本当に静かになり静寂の世界、寂静の世界に入ります。
忙しく感じたり、苦しかったり、焦ったり、そういう諸々のことは、すべて思考がなくなると消えます。
思考がない世界は、心が落ち着いています。