岩井 寛さんの遺作。

大変、洞察にすぐれた本です。

対人恐怖症、強迫神経症、パニック障害などの原因と対策について書かれています。

私も生来、神経質なところがあるので、この本を読んで目から鱗的な観点を得られました。

森田療法はどんなものか?

それは、誰にでもある「逃避欲求」を「あるがまま」にし「自己実現欲求」に目を向けることで治療をしていくというもの。

具体的には、恐れや不安はあってもそれをあるがままとして受け入れる。ただ、その恐れや不安に
注意をし続けずに、自分が望んでいくことに注意を向けていくというもの。

なので、恐れと希望とのせめぎ合いが生じることがあるかと思います。

例えば、具体例をあげると、

・外は怖いから出かけたくない。でも、友人とおしゃべりを楽しみたい。

恐れと希望、天秤にかけることになります。

大事なのは、選択は自分にあるということ。

なので、ある意味、希望を選ぶためには勇気が必要になります。

ただ、本を読むことで自分の状態を客観視できれば、この勇気を出すきっかけになるのではないかと思います。

神経症の人や不安症、パニック障害の方は、一度、読んでみるといいかも知れません。

購入してもいいですが、図書館などでも読めると思います。