「あ~仕事が嫌だ」
こう思うことってありますよね。
たぶん、100人に聞いたら90人以上は「Yes」って答えるんじゃないでしょうか。
この「仕事が嫌だ」ですが、もっと具体的にいうと何が嫌なんでしょう。
・仕事が長時間労働なので嫌だ
・上司が口うるさいので嫌だ
・仕事が面白くないので嫌だ
・同僚が嫌なやつばかりで嫌だ
・給料が安くて嫌だ
・仕事ができないので嫌だ
・仕事が難しくて嫌だ
・仕事が疲れるので嫌だ
・etc
仕事が嫌の中身にもいろいろあります。
人が仕事をやめる理由の一番多いのは、「人間関係」と言われていますね。
この「人間関係」ですが、いったいどういう意味なんでしょうか。
たぶん、仕事が嫌になるような対象の人と関わることが嫌なんです。
それは、上司だったり、同僚だったり、部下だったり。
もし、対象となるその人がいなくなったら、気持ちがスッキリして仕事をやめたいと思えなくなるはずですから。
でも、実は原因はその人ではなく、「自分の中」にあります。
たとえば、上司が嫌だとします。私もそうでしたw。
嫌な上司から命令もされたくないし、一緒にいると気分もよくありませんよね。
だから、なるべく会いたくない。でも会わないといけない、上司のことを考えるだけでも嫌な気持ちになる。
家に帰っても、上司のことを思い出すと憂鬱。あ~、会社を早くやめたい。
この時、仕事が嫌になる原因は上司そのものではないです。
原因は「上司のことを考えることで生じる嫌な感情を感じたくないこと」です。
簡単に言えば、上司がいると私は嫌な感情になる。その感情を感じたくないから、会社をやめたいってことです。
会社をやめたら嫌な感情を味わわないですみ、気持ちが楽になるので会社をやめたいんです。
会社をやめたい気持ちはよくわかります。会社にいる間、嫌な気持ちを感じ続けるのは、苦痛ですからね。
会社をやめるのは自由ですし、やめてもいいと思います。
ただ、やめる理由が「嫌な感情を感じたくないこと」なので、新しい会社に勤めても同じように「感じたくない嫌な感情」を感じなくてはいけない場面に遭遇すると、また「嫌な感情を感じたくないから」という理由で会社をやめたくなるでしょうね。
「人間関係」で何度も会社をやめてしまう人は、このパターンに陥っているはずです。
でも、何度も会社をやめてしまうと状況が悪化します。
採用する側から見ると、「何度も会社をやめている人間は信頼できない」って思われるからです。
ですから、会社を何度も変えるのは就職には不利です。
*アメリカなど海外では転職回数が多くてもそれほど不利にならないようですが、日本ではそうではないです。
ここで問題となるポイントは「嫌な感情を感じること」ではなく、「嫌な感情を感じたくないこと」です。
生きていると、嫌な感情を感じるのは、普通のことです。これは避けようがないです。
なぜなら、人はそれぞれ違う価値観を持っているから。
虫が嫌いな人もいれば好きな人もいます。
自分が嫌いな上司を好きな人もいます。
このような好き嫌いにいちいち振り回されていたらきりがありません。
ただし、嫌な感情を感じ続けることは、やはりつらいですよね。
なんとかしたい。こう思いませんか?
そもそも嫌な感情ってのは、どこから出てくるんでしょうか?
先ほどの上司が嫌な場合ですが、たぶん最初から嫌いだったわけではないと思うんです。まあ生理的に嫌いって場合もありますけどね(この場合もそのきっかけが過去にあるはずですが)。
何かのきっかけがあって、嫌いになったはずです。
例えば、
・上司にこっぴどく怒られたことがある
・上司が自分の嫌いな仕事を割り振った
・上司が他の同僚をえこひいきした
・上司が私を認めてくれない
・上司が私を昇進させなかった
・上司が私に悪い査定を出した
・etc
いずれにしろ、上司があなたにした何かが、あなたの感情を害してそれが原因となり、上司が嫌いになったんです。
そして、会社にいくと「上司は私の気分を害することをする」と反射的に思うようになり、仕事が嫌になったんです。
でも、ちょっと待って下さい。この判断は本当にあっているんでしょうか?
たぶん間違ってます。
例えば、「上司にこっぴどく怒られたことがある」ので上司が嫌いになった場合。
上司が部下を怒ることは、正しくないことだったでしょうか。上司は悪い人間で、部下を怒るなんて言語道断なのでしょうか。
たぶん、違いますよね。
怒るには理由があったわけです。もちろん、怒り方に配慮がないこともありますが、上司も人間なので感情的になってしまうこともあります。
言い分はあると思いますが、過去に上司に怒られた事に対して、当然のことだったとか、許せるとか思えないでしょうか。
もし、「うちの上司は本当に嫌なやつだから、怒るのは不当だし絶対に許せない」と思ったとします。
これが真に正しいのであれば、そのような上司は上司で居続けることはできないでしょう。また、そういう上司をのさばらせておくような会社は、長続きはしません。
ですが、実際には会社は存続しているわけですから、上司は欠点はあるかもしれないが、いいところもあるはずです。
嫌な上司は、いつも嫌なやつではないと思います。
嫌な気分になるような上司でも、上司のことをより深く知ることで、「嫌な面もあるけど、いい面もある。怒られたことは嫌な過去だけど、まあ許せるかな」って思えるのではないでしょうか。
もちろん、自分の尊厳を踏みにじられるような理不尽な怒られ方をしたなら、それに対して感じたことをはっきりと言うべきですが、そうではないのなら過去のことを水に流してしまうほうがよいです。
その方が自分も楽になりますし、仕事が嫌でやめたいという気持ちも小さくなるはずです。
会社で働いていれば、嫌に感じることはあっても当たり前ですので、気にしない方がいいです。
むしろ、嫌に感じたら、「何が自分に嫌な感じを抱かせたのか」を分析してみて、自分が心地よく仕事ができるように考え方を変えた方がよいです。
ほとんどの人間は悪人じゃないですというか、たぶん真の悪人はいません。悪人がいるとしたなら、自分の心の中で自分が作った悪人です。
悪人と決めつける考え方が、悪人を作り出します。
「仕事が嫌だな~」って思ったら、悪人を作り出す考えを見つけるチャンスです。
これを続けると、会社に嫌な人間はいなくなると思いますので、少なくとも人間関係でのストレスはかなり軽減されるはずです^^。