「人は、なぜ死んではいけないのか?」
これは、自然死とか病死ではなくて自殺の場合のことを言っています。
ググってみるとこの問いかけに答えようとした人がいるようで、いろんな回答がありましたが私が納得できるものはありませんでした。
なので、私の考えを書きたいと思います。
死に瀕していてこれ以上治療しても回復が望めない時に病院で行う延命治療ですが、これをすることがかえって患者さんを苦しませることがあり、この場合、本人や家族が望むことであえて延命治療をせずに必要最低限の治療を行うことがあります。
この例では、延命治療を選ばずに死を選ぶことは肯定されると思います。なぜなら、治療してもしなくてもいずれ近いうちに死ぬことに変わりがないからです。現代科学では死が避けられません。
では自殺の場合。
自殺の場合は本人が「死にたい」と思って自ら命を絶ち死にます。
普通、人は「生きたい」と思うのですが、「生きているよりも死んだ方が楽になる」、「死んだらこの苦しみから逃れられる」と思うために死にたくなるのだと思います。
もし、生きることが楽になれるのなら死にたいとは思わないでしょう。
私は、「死にたいと思うほど苦しんでいても、その苦しみから逃れて楽になれる方法がある」と思います。
「人は、なぜ死んではいけないのか?」
この問いへの私の回答は、
「死にたいと思うのは、死にたいと思うほどの苦しみから逃れる方法が死ぬしかないと思っているから。苦しみから逃れる方法があるのだから、死ぬ必要がない」
ということです。
苦しみが生じる理由、苦しみから逃れる方法は仏教が詳しいです。
悟りに関する書籍や動画なども、参考になります。
私自身も苦しみを味わうことが過去にもあるし今でもあります。そのたびに、絶望感や恐怖感を感じます。
ですが、この文章を書いている今は平静で苦しみはありません。ただし、未来はまったくわかりません。また、心が乱れることもあるでしょう。
このように心は安定しないものです。外側の環境(生老病死)に影響されて不安定になります。
その安定しないものに振り回されてしまっているのは、エゴとしての人間です。
エゴがなくなれば、苦しみはなくなります。